【キャリア支援】体育会系学生の就活とエントリーシート「必勝メソッド」初公開

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「マスコミ就職読本」テレビ・広告編に手記掲載

体育会系学生のための就活メソッド

ひとりの先輩を訪問したら、その後すぐに礼状を書きます。そして、その先輩に別の部署の同僚を紹介していただくこともありました。OB・OGのリアルな体験談に耳を傾けつつ、それらを蓄積して頭の中を整理する。時には、自分の意欲、志望動機、迷いなどもその先輩に伝えてみる。

そうすると、「ああ、それってつまり、こういうことね」とか「君のやりたいことは、この部署がフィットしそうだね」などという風に、ヒントをいただけることがあります。時には自分にはないボキャブラリーで自分の言いたかったことを的確に変換してくれる先輩もいました。そんな「耳学問」は聞く力や話す力だけでなく、最も重要な「書く力」の「筋トレ」にもなるのです。

筆者は「OB・OG訪問100人斬り」をベースに、業界研究を重ね、エントリーシートを磨き上げ、面接のシミュレーションを繰り返すことで、実際に電通の内定を勝ち取りました。その様子は「マス読」の愛称で知られる創出版の「マスコミ就職読本1995年版」(テレビ・広告編)に手記として掲載されています。

「100人斬り」にこだわる必要はありません。ですが、まずは習うより慣れよです。筆者は「100人」がキャッチ―(人目を引く)であることと、「それだけ真剣に自分の居場所を探し求めた」という印象が採用担当者に伝わるのではないか、という情熱と計算でこれを完遂しました。

興味を持った企業に大学のOB・OGがいないか、体育会系クラブの人脈や大学の名簿、データベース、SNSなど、あらゆる方法を頼って調べ、コンタクトしてアポを取り付けてみましょう。

【OB・OG訪問を依頼する際の依頼文(メール)の例】

株式会社〇〇
××局〇〇営業部

△△△△様

突然のメール、大変失礼いたします。私は〇〇大学××学部4年、体育会陸上競技部主務の△△と申します。私は就職活動するにあたって、志望している株式会社〇〇に△△先輩が勤務されていることを~を通じて知りました。

つきましては〇〇先輩が現在、どんな仕事に取り組まれているのか。株式会社〇〇の優位性や課題、労働環境、仕事のやりがいなどについて教えていただけないでしょうか。30分でも構いません。面会いただく日時や場所は△△先輩のご都合に合わせます。

お忙しいところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

〇〇大学××学部4年
体育会陸上競技部主務
氏名:〇〇 〇〇(よみがな)
Email:
住所:
携帯番号:

自ら「負け組」集団に突っ込むな

体育会系学生のための就活メソッド

就職活動の第一関門は一般的に「エントリーシート(ES)」という名の書類選考です。近年は学生を職場に一定期間迎えて業務を体験してもらう(実際は選考の場合も)インターンシップを取り入れる企業も増えていますが、その場合もまず、何らかの書類でエントリーすることが大半です。大切なのは「何をどう書くか」です。

大手企業や人気企業の場合、少人数の採用枠に数千、数万人の学生が殺到します。採用担当者はすべてのESに目を通すだけでも大変です。学生には残酷な話ですが、大量のESはまず、確実にふるいにかけられます。その際、実際には大学名や経歴を一目して機械的に分けているケースが大半です。書類選考を通過しない限り、その先はありません。

書類で「門前払い」を食らわないためにはどうしたらいいでしょうか。人事担当者が短時間にESを読む(見る)際に、瞬時に好印象を残す、勝てるESを戦略的に準備する必要があります。

Pen&Co.株式会社は、複数の事業のなかで「キャリア支援」にも取り組んでいます。関心のある方には今後、あらゆる機会を通じて独自ノウハウを惜しみなく共有していくつもりですが、まず前提として、肝に銘じてじておくことがあります。それは、”One of them”(大多数)に陥らないことです。

つまり、大半の学生が書くことと同じようなことを同じような体裁で書いてしまい、その中に埋もれてはいけないということです。ESの「テンプレート」やChatGPTなどのAIに頼った末の「定型文」を下敷きに書くことは、ナンセンスであることがわかりますよね。自ら大多数の「負け組」の集団に突っ込んでいくようなものです。

そうならないためにはどうすればいいのか。ナンバーワンではないかもしれないけど、あなただけしか語れない「オンリーワン」をESに魂を込めて書き込むことです。だらだらと本文を連ねるだけでなく、段落ごとに要点を絞り、それぞれに「見出し」をつけて読みやすくする工夫もすべきでしょう。

大量のESをさばく人事担当者は、あなたの経歴や特技、志望動機などの記述内容のなかにキラッと光る何か、つまりオリジナリティを求めています。「この学生は一味違うな。ぜひ面接で会ってみたい」。そう思わせたら第一関門突破です。

「タイトルホルダー」は例外

体育会系学生のための就活メソッド

ESや面接で自分をアピールするには、他の人にはない特技や経験、視点を強調することです。さらに、それが志望する企業の成長にどう貢献できるか(できそうか)をロジカルに語るのが次の段階です。志望する学生のなかには「例外」もいます。それはいわゆる「タイトルホルダー」です。

例えば下記のような例です。

  • 「陸上競技に打ち込み、箱根駅伝で10区区間賞。学生三冠を成し遂げました」
  • 「東大野球部のエースとして六大学野球で1勝を挙げました」
  • 「高校時代に事故にあい、それ以来義足をつけていますが、大学時代に始めたチェアスキーで北京パラリンピックに出場しました」
  • 「アナリストとして母校のバレーボール部を大学選手権で優勝に導きました。スポーツ×DXの分野の企業2社から内定をいただいていますが、御社を強く志望しています」

こんな輝かしい経歴は体育会系学生のなかでもエリート中のエリートでしょう。まさに「オンリーワン」の存在そのもの。「箱根駅伝区間賞」「東大のエース」「義足のパラリンピアン」「バレー日本一アナリスト」などと、キャッチーなヘッドラインとともに唯一無二の「キャラクター」として人事担当者の印象に刻まれます。他の学生とは一線を画し、しかもスポーツの場合、その輝かしい経歴に至るまでの才能や努力、頑張ったプロセスまで容易に想像できるのが特徴です。

筆者自身の同僚にも「五輪メダリスト」「甲子園出場」「箱根駅伝のアンカー」「パラリンピアン」などの輝かしい実績を持つ同僚がいました。そしてそれぞれの経験や人脈を生かして素晴らしい仕事をしていました。何かを極めてきた人は、最初は得意不得意のムラはあるけれど、最終的には何をやらせても優秀だという実感があります。

しかし、心配しないでください。そんな「タイトルホルダー」はごく少数です。就職活動で、彼らと同じ土俵で勝負する必要はありません。では、「タイトルホルダー」になれなかったあなたは、エントリー(ES)に何を書き、面接で何を語ればいいのでしょうか。

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