【ペンスポ】日大アメフト部「廃部」に無言の林真理子理事長。ペンとスポーツの深い溝

原田亜紀夫

Pen&Co.が運営するスポーツ特化型メディア”Pen&Sports [ペンスポ] ”は2023年11月26日、創刊4か月を迎えました。「Pen読んでますよ」とか「Penで〇〇が読みたい」など「Pen(ペン)」と短縮して呼んでくれる人もいます。うれしいような少しくすぐったいような。私たちの4か月記念日は、奇しくも「ペンの日」と重なりました。

創刊4か月は「ペンの日」

「ペンの日」とは1935年11月26日が日本ペンクラブの創立日だったのにちなんでいます。PENの「P」は詩人や劇作家(Poet、Playwright)、「E」は随筆家や編集者(Essayist、Editor)、「N」には小説家(Novelist)の意味がこめられているとか。なんだかコンセプトもしゃれています。日本ペンクラブの初代会長は「まだあげ初めし前髪の」の「初恋」の著者、島崎藤村です。ペンで表現の自由を切り開いてきた文豪たちの爪の垢を煎じて飲むべく、Pen&Sports [ペンスポ] はきょうもペンを走らせます。

日本ペンクラブといえば、会員で直木賞作家の林真理子氏が理事長を務める日大のアメリカンフットボール部が世間を騒がせています。違法薬物事件で3人の逮捕者が出て、大学側が一方的に廃部の方針を固めました。1940年創部。「フェニックス」(不死鳥)のチーム名で知られる強豪の翼がもがれました。8月の学内調査では部員11人が大麻使用に関与したという情報もあり、今後も逮捕者が増える可能性があります。

「スポーツに遠慮」発言、事実上の放置

私が一連の報道に接して、一番もやもやするのが、本来は歯に衣着せぬ物言いや「表現」するプロである林真理子氏が、自宅玄関外で待つ記者たちに一切説明しない、話さないことです。フェニックス廃部の方針を固めてから今のところ大学側の公式の説明はなく、記者会見の動きもありません。

林氏は今からさかのぼること3か月前、今年8月に薬物事件が発覚した直後の会見で「スポーツに関して、遠慮があった」と発言しています。「ほかの文系の方々とは親しくお話しできても、スポーツの方々とは距離を置くという私の主義が今回このようなことがあったことにちょっと影響しているのではないかと思っている」と事件を起こしたアメリカンフットボール部を事実上、放置していたと同然の発言をしています。

PenとSportsの溝は意外と深い。PenとSportsの両方を結ぶ人材は意外と少ない。林氏の発言に自分たちの存在意義のヒントがあるような気がしました。「ペンで1%をすくう。ペンで1人を支える。ペンで世界を一つに」のミッションを通じて、「スポーツを深く識る」メディア。Pen&Sportsの挑戦は続きます。

Thank you for sharing!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
Index