プレスリリースを発行してもプレスに見向きもされない、報道されない。予算をかけて記者会見を開催しても記者が集まらない。そもそも競技団体やリーグ、チームをPRしたいけれど、どうすればいいかわからない。そんな悩みはありませんか。電通と朝日新聞社のマスコミ2社でキャリアを積んだPen&Co.取締役COOの原田亜紀夫がセーリングの記者会見で40社を集めるのに成功した7秘策を初公開します。
ペンスポ編集長・原田:スポーツ記者18年、1000件の会見に出席
スポーツ特化型メディアPen&Sports【ペンスポ】(2023年7月26日創刊予定)編集長の原田は電通に7年半勤務したのち、朝日新聞社に転職。主にスポーツ部記者として18年、1,000件以上の記者会見に出席し、新聞紙上やデジタルで報道してきました。さらに東京本社スポーツ部次長(デスク)としても、日々あふれかえるニュースを価値判断し、記者が書く原稿を「商品」として磨き上げ、発信する役割を果たしてきました。
報道する側、報道される側、双方の経験があるキャリアは国内スポーツ業界では極めて希少な存在です。スポーツビジネスや権利関係、肖像権や著作権、五輪マークの使用規定などにも精通しています。何よりの強みは人脈です。15年以上所属したJOC(日本オリンピック委員会)記者会、東京運動記者クラブとの太いパイプがあります。PR会社がメールや電話で記者を集める「いちげんさん」の記者会見とは全く異なり、狙った発信が望めるメディアリレーション、独自ネットワークが事業の礎です。
若手セーラー「パリ五輪に挑戦」無所属から一転、スポンサー決定
原田は2020年春に朝日新聞社を退社後、国際ヨットレースSailGP日本チームの広報、PRマネジャーを委託されました。
日本チームのCOO(最高執行責任者)で、世界最高峰のヨットレース・アメリカズカップに5度の挑戦経験を持つ早福和彦さんとともに、日本では知名度が低く、メジャーとは言えない競技「セーリング」を広く、確実に訴求するPR戦略を徹底的に練りました。
その一例が2022年6月、東京都内で開いた記者会見です。
当初は「SailGP」という大会(リーグ)そのものをPRし、財政面で腐心していた日本チームへの支援を呼びかける目的で検討を始めましたが、マイナースポーツチームが「物乞い」をしたところでニュースバリューはありません。
それならば、まずはセーリング界からポジティブで新鮮なメッセージを社会に発信すること。それをフックに「セーリング」に注目してもらい、目的達成に向けて認知拡大、ファン創出を意識する戦術を練りました。行きついたコミュニケーションが、若手セーラーによる「パリ五輪挑戦を表明」という記者会見でした。
記者会見には40人以上のプレスが詰めかけました。セーリングでは異例です。NHK、日本テレビ、フジテレビをはじめとした在京キー局のほか、朝日、読売、共同通信、時事通信、日刊スポーツなど主要スポーツ紙各紙の記者、セーリングの専門誌バルクヘッド・マガジンやKAZIなども。全仏テニスとウインブルドンの合間の帰国時に参加した記者や東京だけではなく大阪から駆け付けた関係者やもいました。
主な掲載実績は以下の通りです。
●朝日新聞(紙面では1面トップ)
●毎日新聞(ワールドスポーツの扉)
●バルクヘッド・マガジン
●サンケイスポーツ
●スポーツ報知
●日刊スポーツ
なぜ40人もの記者を集められたのか、なぜこれだけの露出、掲載がかなったのか。下記フォームより問い合わせいただければ、ノウハウを惜しみなく提供します。ただ、この記者会見を企画するにあたって意識した「7か条」を披露すると…。
- 他競技の先陣を切って、セーリングから「パリ五輪挑戦」を表明すること
- 東京五輪から1年(2023年7月)より先に会見を開くこと(東京五輪から1年の時期を意識。各メディアが五輪のレガシー、課題などを検証するタイミングを狙って、各メディアにセーリングをプロモートする)
- 五輪担当記者へのダイレクトな告知、リリース、呼びかけをすること
- 海外転戦する選手たちとの接点が限られるため、この会見は希少であることを周知すること
- わかりにくいセーリングの五輪代表選考プロセスを、選手からレクチャーする特別な機会であることを強調すること
- 「セーリング」にふさわしい、海を感じさせる記者会見場で開くこと(東京都港区竹芝のレストラン)
- 記者会見後も引き続きセーリングを取材してもらうための懇親会・ネットワーキングの機会を設けること
選手の人生を変えた記者会見
この記者会見には選手の人生が変わるほどのインパクト、後日談があります。
登壇したのは女子49erFX級で東京五輪にも出場した山崎アンナ・高野芹奈組、男子49er級の高橋レオ・森嶋ティモシー組です。いずれも会見時は「無所属」で、スポンサーは不在でした。パリ五輪の出場権を獲得するためには海外レースでポイントを重ねる必要がありますが、資金については目途が立っていませんでした。所属先の有無、活動資金の調達は選手にとって競技を続行する上で、非常に重要なファクターです。
そして、この記者会見が潮目になりました。セーリング選手の窮状が広く知られ、会見から数か月後、女子の山崎・高野組は、男子の高橋・森嶋組ともに、所属先(スポンサー)が決定したのです。
●山崎・高野組の所属先=YMIT
●高橋・森嶋組の所属先=木下グループ
女子49erFX級の高野選手はデイリースポーツが運営するウェブマガジン「よろず~」でこう語っています。
五輪に2大会出場しながら、アルバイトをして活動資金の足しにしていた高野は「あの会見から、流れが変わった。いろいろメディアが取り上げてくれて、YMITからのサポートしたいとお声がけがあった」。「パリ五輪では、メダルレース(決勝)に出たい」と、マルセイユの海へ進路を定めました。
よろず~「五輪女子日本代表選手 資金難でDM作戦 「年2000万円」活動費クリア!前澤友作氏らセレブにプレゼン」
知恵を絞り抜いて企画し、かつてない多くのプレスに「セーリング」を売り込んだあの記者会見がアスリートたちの役に立ち、活動の支えになれたとしたら、これ以上の喜びはありません。
SailGP日本チームCOO・早福和彦さんコメント「卓越したスキル、チームに財産」
原田亜紀夫さんがSailGP日本チームの広報PRマネージャーとして示した卓越したスキルは、チームにとって貴重な資産でした。彼は豊富な経験と抜群の国際感覚を活かし、チームの活動を国内で巧みに広める一方、その明るく温かい人柄とスポーツへの深い情熱で多くの信頼を獲得しました。
特筆すべきは、チームが経済的困難に直面した際、リーダーシップを発揮して緊急記者会見を手際よく開催し、多くのメディアを巻き込んだことです。これが選手たちのスポンサー獲得に結びつく重要な契機となりました。彼の不屈の精神と献身的な支援は、最後までチームの大きな力となり、彼が築いた広報としての実績は、セーリング界全体においても画期的なものでした。これからも彼のプロフェッショナリズムと情熱は高く評価されていくでしょう。
電通&新聞記者の経験でスポーツPR、記者会見・プレスリリース支援
Pen&Co.は「記者の目に留まるプレスリリース」「記者が取材したくなる記者会見」「質疑を活性化させる記者会見の進行台本」などをはじめ、スポーツ団体、チーム、所属アスリートなどの広報・PR活動を時にピンポイントで、時には包括的に支援します。特に日が当たらない選手、スポーツに光を当てることをミッションに掲げています。
スポーツを知り尽くした広告マン×新聞記者のバックグラウンドを持つ原田が、あなたのスポーツ、チーム、アスリートをペンのチカラで尖らせ、振り向かせます。お気軽にお問い合わせください。